DETAIL
バルバカンはアンジェロ・セガ、それに息子のルカとマッテオを中心に栽培・醸造を行っている家族経営のワイナリー。「バルバカン」とはこの地域の方言で、山頂を支えるかのように切り立っている傾斜のけわしい岩壁のことを意味するのだそう。その名の通り、標高500mから1000mにある段々畑は驚くほど急斜面で、どうしてこんなところに畑を?と思うほどです。
ワイナリーがあるのは、スキーとロッククライミングで有名な渓谷のある伊ロンバルディアのヴァルテッリーナ。スイスとの国境近くに位置し、ワイン造りは2000年前からという歴史ある銘醸地です。主に赤ワインが造られており、その品種はキアヴェンナスカ(ネッビオーロ)が主体。斜面に植えることで得られる長い日照時間、標高の高い畑に吹くアルプスからの風、ミネラルが豊かで水はけの良い土壌。高品質のぶどうが収穫できるのですが、その場所ゆえに全ては手作業で、畑に行くのも登山のよう。過酷な作業ですが、バルバカンのインスタグラムを見ると、なんだか楽しそうです。
ロッソより少し濃いめのルビー色。艶があり、エッジが透明になり始めています。赤いベリーやアセロラの香り。時間が経つと、ドライフルーツやバラのポプリ、鉛筆の芯が感じられます。
しっかりとした酸味と豊かなミネラルが広がり、きめの細かいタンニンが味わいを引き締めます。溶け合った滑らかな飲み心地。ブルゴーニュグラスで飲むのがおすすめです。本領を発揮するのには少し時間がかかりそうです。ぜひゆっくりとした時間とともにお召し上がりください。